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室根神社特別大祭「マツリバ行事」、今年は勧請千三百年

最終更新日:2018年11月1日
室根神社特別大祭「マツリバ行事」、今年は勧請千三百年 ~一関市室根町~
神輿の先陣争い
(写真提供:一関市室根支所)
マツリバ行事
マツリバ行事

一関市室根町で行われる室根神社特別大祭は東北三大 あら 祭りの一つで、最終日に開催されるマツリバ行事は国指定の重要無形民俗文化財に登録されています。

その室根神社は標高895メートルの室根山の八合目に 本宮 ほんぐう 新宮 しんぐう の2社を祀っています。このうち本宮は、養老2(718)年に蝦夷征伐に向けて朝廷軍が神のご加護を得る祈願所として熊野本宮大社から 勧請 かんじょう し、同大社の分霊を現在の和歌山県田辺市から船で5カ月かけ気仙沼市唐桑町に陸揚げした後に 仮宮 かりみや 安置を経て鎮座させたのが始まりであり、今年は勧請から千三百年を迎えます。また新宮は、正和2(1313)年に陸奥国中部の領主であった葛西清信が当時の室根村に隣接する大原村に勧請していた熊野新宮(熊野 速玉 はやたま 大社)の分霊を移し替え祀ったものといわれています。

熊野本宮大社からの勧請の故事を再現する特別大祭は天平元(729)年が起源とされており、分霊が鎮座した年に因み旧暦閏年の翌年秋に行われ、今年は10月26~28日に開催されます。

祭りでは分霊を運ぶ際に護衛役を務めた「 荒馬 あらうま 先陣」や江戸期に始まった参勤交代を模した「 ほろ 先陣」の行列などが町内を練り歩き、中でもクライマックスは最終日の未明から早朝にかけて行われる「マツリバ行事」です。

まだ夜も明けない暗闇の中、本宮、新宮のご神体を二つの神輿に移す「 御魂 みたま 移し」の儀式が行われた後、神輿は 陸尺 ろくしゃく と呼ばれる地元の担ぎ手により山の斜面を一気に下ります。陸尺同士が激しくぶつかり合いながら早朝の町内を駆け抜け、神輿は 祭場 マツリバ に設置した高さ8メートルほどの櫓の上にある仮宮を目指し先を争います。その後、仮宮に神輿を担ぎ上げる時には、神輿が互いの駆け引きで地面に何度も引き下ろされるなど最後までつばぜり合いが続きます。

勧請から千三百年となる節目の年にあたり、東北では有数の荒祭りの伝統を守る地域住民の熱い思いが長い歴史を繋ぎます。

  • 問合せ先:室根大祭協賛会(一関市役所室根支所産業経済課)
  • TEL:0191-64-3806

(岩手経済研究2018年10月号で紹介)