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妙見山黒石寺の蘇民祭

最終更新日:2018年3月1日
妙見山黒石寺の蘇民祭 ~奥州市~
午後11時半から行われる柴燈木登(ひたきのぼり)(写真提供:奥州市商業観光課)
黒石寺本堂
黒石寺本堂
蘇民袋争奪戦(午前5時~)
蘇民袋争奪戦(午前5時~)

奥州市水沢区の黒石町に「裸の男と炎の祭り」として有名な蘇民祭が行われる黒石寺があります。

黒石寺は天平元年(729年)に行基菩薩が開山し、嘉祥2年(849年)に慈覚大師円仁が復興した天台宗の古刹で、周辺にある黒い蛇紋岩と山中に 妙見宮 みょうけんぐう があったことから山号を妙見山、寺名を黒石寺とし観音霊場としても多くの信者を集めています。本尊は重要文化財の薬師如来坐像で、慈覚大師像など貴重な仏像も安置されています。

蘇民祭は毎年旧正月の7日夜から8日早朝(今年は2月22日から23日)にかけて行われます。午後10時の裸参りに始まり、その後、夜を徹して災厄消除や五穀豊穣の祈願、参拝が続き、午前5時に呼び物の蘇民袋争奪戦が行われます。

蘇民信仰は8世紀、奈良時代初期に編纂された「備後風土記」の「蘇民将来」なる人物の逸話によるものとされています。この逸話によると、 武塔 たけあきの かみ 須佐之男 すさのおの みこと )が旅人の姿に扮し蘇民将来に宿を借りた際、貧しいながらも粟飯等でもてなされた一宿一飯の御礼にと、茅の輪を腰に着けるよう命じ「後の世に疫病があれば蘇民将来之子孫といい、腰に茅の輪をつけると疫を逃れる」と言ったといわれています。

蘇民袋争奪戦は「蘇民・将来・子孫・門戸・☆」の9字が書かれた 小間木 こまぎ の疫病除けの護符(蘇民将来護符)と護符が入った蘇民袋を裸の若衆が奪い合うものです。はじめに護符がぎっしり詰まった蘇民袋に刀が入れられると、中の護符がとび散り、この護符を取った者は厄災を免れるといわれ、競って手に入れようとします。最後に空の蘇民袋の争奪戦が1時間あまり続き、審判役が 取主 とりぬし の判定を下して一夜に渡る祭りは終了します。

  • 問合せ先:妙見山黒石寺 TEL:0197-26-4168
  • 問合せ先:奥州市商業観光課 TEL:0197-24-2111
  • 蘇民袋争奪戦参加者登録:午前0時から祭り案内所(参加者は下帯・足袋の着用)
  • 重要文化財の公開:2月22日 午後3時~5時/2月23日 午前2時~4時

(岩手経済研究2018年2月号で紹介)