「御所野遺跡」(二戸郡一戸町)は、今から4000年~4500年前、縄文時代の大規模なむらの跡で、中央部の広場を中心として、直径2~3メートルの小さいものから、10メートルを超す大型のものまで、遺跡全体で約800棟、同時期に20~30棟以上もの竪穴住居があり、100人を超す人々が暮らしていたと考えられています。
この遺跡の発掘調査は平成元年の試掘調査に始まり、平成2年~4年の内容確認調査を経て平成5年に国指定史跡に指定されました。現在は、「御所野縄文公園」として一般に公開されています。園内には竪穴住居や掘立柱建物が発掘資料をもとに復元され、隣接する博物館では貴重な出土品の展示のほか、土器づくりなど各種体験学習を経験することができ、夏休みには家族連れや子供たちでにぎわいます。
また、この「御所野遺跡」は青森県三内丸山遺跡に代表される「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」のひとつとして世界遺産登録を目指しています。平成21年にはユネスコの世界遺産暫定リストにも記載され、県内では平泉に続く世界遺産登録に期待が持たれています。
【御所野縄文公園】
- 入園無料
【御所野縄文博物館】
- 開館時間:9時〜17時(受付16時30分まで)
- 休館日:月曜日(祝祭日の場合翌日) 祝祭日の翌日(土日除く) 年末年始
- 入館料:一般 /300円 高校生・大学生/200円 小・中学生/150円
- 問合せ先:0195‐32-2652
(岩手経済研究2012年6月号で紹介)