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(旧)岩手銀行 中ノ橋支店

最終更新日:2011年12月1日
(旧)岩手銀行 中ノ橋支店 〜盛岡市〜

 盛岡市街の東西を結ぶ中ノ橋のたもとに位置し「赤レンガ」の愛称で親しまれている(旧)岩手銀行中ノ橋支店は、今年で築100周年を迎えました。

レンガの赤を基調に、アクセントとして施された花崗岩の白いラインと緑色のドーム屋根の組み合わせが印象的で地域のシンボルともいえる建物です。東京駅などを設計したことで知られる辰野金吾氏と岩手県出身の工学博士・葛西萬司氏の2人によって設計され、当初、盛岡銀行本店として明治44年(1911年)4月に完成しました。

建物の構造はレンガ造鋼板葺の一部3階建、延べ面積は1020㎡に達し、約91万個の盛岡産レンガが使われています。外観は「辰野式」の特徴でもあるルネッサンス様式で統一され、建物の重厚さが表現されています。建物内部は1,2階が吹き抜けで2階には回廊をめぐらしており、天井に施された漆喰装飾や四方の柱に見られる彫刻などの装飾から明治時代の豪華でモダンな雰囲気が感じられます。

昭和11年には岩手殖産銀行本店として新たにスタートし、昭和35年1月の行名改称により岩手銀行本店、昭和58年11月に銀行の本店移転に伴い中ノ橋支店となり現在に至っています。また昭和52年に盛岡市の保存建造物第1号の指定を受け、平成6年には現役の業務用店舗として初めて国の重要文化財に指定されました。

建物の老朽化に伴い文化庁が進めている調査・修復事業に対応するため、来年6月をめどに支店機能を移転することとなりました。建物の支店としての役割は終えますが、赤レンガの洋館は地域のシンボルとして生き続けます。

(岩手経済研究2011年11月号で紹介)