五葉山火縄銃鉄砲隊 ~住田町~

最終更新日:2019年6月3日
五葉山火縄銃鉄砲隊 ~住田町~
鉄砲隊の活動拠点「羅象館」前での演武
(写真提供:五葉山火縄銃鉄砲隊伝承会)
青葉まつりでの鉄砲隊の演武
青葉まつりでの鉄砲隊の演武

北上山地南部にそびえる五葉山は標高1351メートルと三陸沿岸の最高峰で、釜石市、大船渡市、住田町の3市町に跨り、県立自然公園に指定されています。山頂からはリアス海岸が一望でき、裾野にはヒノキ(桧)などの自然林が残り、5月下旬の県道193号の赤坂峠付近では開花したヤマツツジなどのツツジ類が楽しめます。

藩政時代には、ここで産出されたヒノキアスナロ(別名青森ヒバ)の樹皮が火縄に使われ、巨大鉄砲藩と恐れられた伊達藩を支えました。毎年1万4千ひろ(約21キロメートル)の火縄が約百年にわたって藩に献上され、藩にとっては重要な山であったことから「御用山」と呼ばれ、のちに数多く樹生する五葉松に因み五葉山と呼ばれるようになりました。

また、「御用山」と呼ばれる以前は「桧山ひやま」と呼ばれており、その麓に広がる桧山集落には南部藩との藩境の地として藩から鉄砲十数丁が与えられ、自衛鉄砲隊が組織されていたといわれます。

平成2年、日本鉄砲史学会員の調査により当時の桧山が火縄生産量日本一だったことが明らかになり、これを祝い、同年五葉山麓の滝観洞ろうかんどうにおいて戦国大名大内義弘の流れをくむ古流砲術・森重流もりしげりゅう一門による火縄銃演武が実現すると、翌年、地元有志による伝承会が設立され、古流砲術を学んだ会員による鉄砲隊が結成されました。

結成に際しては町内の個人の蔵に眠っていた火縄銃の寄贈が相次ぎ、地元産ヒノキの火縄を使った日本で唯一の火縄銃鉄砲隊の結成となりました。また、伊達家18代当主伊達泰宗氏からは「竹に雀」の家紋の使用が許され、伊達家直参の鉄砲隊となりました。

今年も演武のシーズンを迎え、5月第3日曜日には仙台・青葉まつりで鉄砲隊の演武が披露されるほか、地元での演武見学など様々な催しが予定されています。

鉄砲隊演武見学(有料・要予約)
  • 場所住田町上有住桧山 羅象館らしょうかん
  • 連絡先:住田町役場内 五葉山火縄銃鉄砲隊伝承会
  • TEL:0192-46-2111

(岩手経済研究2019年5月号で紹介)

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